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1. Mass movements caused by recent tectonic activity- the 1999 Chi-chi
earthquake in central Taiwan
Wen-Neng Wang, Huei-long Wu, Hiroyuki Nakamura, Shang-Chih Wu, Shoung
Ouyang and Ming-Fang Yu
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タイトル:最近のテクトニックな変動で生じたマスムーブメント:台湾中部での1999年周周地震での例 |
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1999年9月に台湾中部で起きた周周地震(Ms=7.7)は,甚大な被害をもたらした.その約2年後の2001年7月に,トラジ台風が650 mm/dayの大雨をもたらした.これらが引き金となって中部および一部東部台湾の広い範囲で地すべりが生じた.周周地震では約1000箇所で,またトラジ台風では約6000箇所で合計2400 m2の広さの地すべりが起きたことがSPOT データで判明した.その範囲は周周地震の最大加速度の地域とみごとに一致する.研究した地域は第三紀の堆積岩と変成度が分布し,固結度は東に向かって上がる.地すべりは,西をChelungpu断層に,東をLinshan断層によって境される地帯に主として分布し,その数はLinshan断層の東側では非常に少ない.それに反して,トラジ台風によって引き起こされた地すべりはその両方の地域に発生した.地震による地すべりは震央からの距離にほぼ比例するが,振動よりも岩石の種類により依存していることが分かった. |
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2. K-Ar ages of the Ohmine Granitic Rocks,Southwest Japan
Tomoaki Sumii and Hirono Shinjoe
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大峯花こう岩類は,紀伊半島中軸部に分布する中新世花こう岩である.周辺に分布する中新世の主要な火成岩類の中では,大峯花こう岩類についてのみ詳細な年代が従来不明であった.本論文では,大峯花こう岩類の主要6岩体(洞川,白倉,川迫,旭,天狗山,白谷)について,それぞれ1から2地点の試料について黒雲母K-Ar年代を求めた.大部分は14.8 Maから14.6 Maの範囲に集中したが,地球化学・岩石学的には,それらは複数のマグマバッチによることが示唆される.また大峯花こう岩類も含め,紀伊半島に分布する大規模な中新世珪長質火成岩類(熊野酸性岩や室生溶結凝灰岩)が全て同時期の活動であることも分かった. |
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3. Early Miocene rotational process in the eastern part of southwest Japan
inferred form paleomagnetic studies
Yasuto Itoh and kazuyz Kitada
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タイトル:古地磁気学的研究からみた西南日本東部の前期中新世の回転過程 |
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日本海拡大初期の火山砕屑岩と海進性堆積岩類が発達している金沢・医王山地域で、傾動補正を行った前期中新世の古地磁気方位をもとめ、西南日本東部の回転過程を考察した。段階熱消磁実験の結果、医王山層上部の8地点で安定初生磁化ベクトルが分離された。平均方位は偏角36.4°、伏角51.6°(α95=12.1°)である。従来の古地磁気および年代データをあわせると、背弧拡大に関連した西南日本の時計回り回転運動は、前期中新世に開始し、日本海沿岸の急速な沈降(前期中新世末期)と共に加速したと考えられる。同じ時期の西南日本東部の古地磁気方位の比較から、背弧拡大後に島弧内部で相対回転が生じたことが示唆される |
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5. In situ pressure-temperature conditions of a tectonic melange:
Constraints from fluid inclusion analysis of syn-melange veins
Y. Hashimoto, M. Enjoji, A.Sakaguchi and G. Kimura
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紀州白亜系四万十帯において、メランジュ形成時の温度・圧力を鉱物脈に捕獲された流体包有物を用いて推定した。対象とした鉱物脈はメランジュブロックのネック部にのみ発達し、頁岩マトリックスに切られており、鉱物脈にマトリックスが注入している様子が観察される。推定された圧力範囲は81 (+15) MPa 〜 235 (±18) MPa 、また温度範囲は150 (±25)°C to 220 (±31)°Cであった。地震発生帯の温度規制モデルが正しいとすると、上記の温度圧力範囲は地震発生帯に入っているが、メランジュの変形機構は主に圧力溶解作用であるので、メランジュは地震間に形成されたことが考えられる |
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6.U-Pb zircon ages and Sr-Nd-Pb isotopic compositions for periman-Jurassic
plutons in the ogcheon belt and Ryeongnam massif,Korea: their tectonic
implications and correlation with the China Qinling - Dabie belt and the
Japan Hida belt
Cheong-Bin Kim, Ho-Wan Chang and Andrew Turek
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韓半島に分布するOgcheon褶曲帯とRycongnam岩体を構成する先カンブリア紀の火成岩・堆積岩は,変成変形作を被り,二畳紀からジュラ紀にはマフィック〜フェルシックな深成火成岩の貫入を著しく受けている.本研究では,これらの深成火成岩に対する,7つのU-Pbジルコン年代とSr-Nd-Pb同位体比組成を報告する.Ogcheou帯に分布する花崗岩類については,217±3.1 Ma, 206.4±3.6 Ma, 178.8±2.9 Ma, 173.0±1.7 Maの,Rycongnam岩体では252.2±2.9 Ma, 203.8±3.3 Ma, 177.8±2.4 Maの低コンコーディア年代を得た.一方これらの試料に対する高コンコーディア年代は先カンブリア紀を示し,Sr-Nd-Pb同位体比の特徴と併せて,これらのマグマは先カンブリア紀の基盤岩類の再溶融で形成されたことが示唆される.Ogcheon褶曲帯とRycongnam岩体では252-173Maにほぼ同時に深成火成岩の活動が起こったことが明らかになったが,それと共に,これらの地質帯の境界をなし,韓半島最大級の変形帯であるHonam剪断帯の活動しに対しても重要な束縛条件を与えてくれる.本地域の深成火成岩の活動時期は,南中国におけるQinling-Dabie超高圧変成帯の形成時期,日本列島における深成火成岩の活動時期とほぼ同一であり,これらの異なる地質現象の同時性は,アジア大陸東縁部における応力場の広域変化を示していると考えられる. |
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7.Insights into Operation of the "Subduction Factory" from the Oxygen
Isotopic Values of Southern Izu-Bonin-Mariana Arc
Emi Ito, R.J.Stern and C.Douthitt
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タイトル:酸素同位体による南部伊豆−小笠原−マリアナ弧におけるsubduction factoryの働き方についての考察
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酸素は地球上で最も豊富な元素であり,島弧火山岩の酸素同位体分析は,沈み込んだ物質とマントル物質からの酸素の比率を敏感に示す可能性がある.本論文では南部伊豆−小笠原−マリアナ(IBM)弧の火山岩全岩,単斜輝石とガラス試料の合計225の酸素同位体分析結果を報告する.マリアナトラフのガラス及びmafic斑晶と平衡にある玄武岩質溶液は,どれも5.7‰に近い値が得られた.これらのデータは,IBM弧の本源マグマはほとんど完全にマントル酸素と平衡にあることを示している.もし沈み込んだ地殻物質の同化が地殻的元素増加の原因であるとすれば,沈み込んだ堆積物からの微量の溶液がマントルカンラン岩と混合し,その混合マントルの融解したものがIBM弧マグマとなったものと思われる.
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8.Petrography, Diagenesis and Provenance of Eocene Tyee Basin Sandstones, Southern Oregon Coast Range : A New View from Sequence Stratigraphy
In-Chang Ryu
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タイトル:南部オレゴン海岸地域における始新タイエー砂岩の岩石記載,続成作用,
供給源:シークエンス層序学からの新しい視点
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オレゴン州南部海岸地域の付加体および前弧堆積体である始新統タイエー堆積盆地の諸特徴の理解のために,砂岩岩石学をシークエンス層序学の枠組みでとらえることが重要である.主な粒子の詳しい量的比較によって,各堆積シークエンスごとに砂岩組成に差異があることが分かった.この差異は供給源が主として近隣のクラマス山地の変成岩から,より遠方のアイダホバソリスークラル火山弧への急激な変化によるものとして,理解できる.さらに,粒子の組成はロースタンドシステムズトラクトからハイスタンドシステムズトラクトへの系統的変化を示している.このことは,堆積盆地の海水面と供給源のテクトニクスが堆積パタンの砂岩組成を律することがあることを示している.それに加えて始新統タイエー堆積盆地の砂岩は下位へむかって自生鉱物が増加していることであり,それは埋没にともなって初期にゼオライト,後期に石英が,またスメクタイトからクロライト・スメクタイト混合層鉱物へと変化することを示す.この自生鉱物の下方への増加は埋没深度の増加に伴う鉱物組成の変化とも密接に関連している.
多くの最初期の間隙がこれら自生鉱物に満たされていくと,浸透率の低下によって,貯留岩としての特性を持つようになる.しかし,この貯留岩に必要な間隙率と浸透率は,現在は堆積盆地の一部に認められるにすぎない.これらの貯留岩としての能力はタイエー堆積盆地の複雑な続成作用によっており,砕屑粒子の時空的な変化,堆積パタン,そし埋没深度に直接的に関連しているのである.
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9.The petrogenesis of the Ulsan carbonate rocks from the southeastern
Kyongsang Basin, South Korea
Kyounghee Yang, Jin-Yeon Hwang and Sung-Hyo Yun
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タイトル:韓国慶尚堆積盆地南東部のウルサン炭酸塩岩の成因 |
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韓国の中生代の韓国慶尚堆積盆地のウルサン炭酸塩岩は,従来古生代の石灰岩と考えられていたが,本論ではそれを再検討する.この炭酸塩岩は一部に磁鉄鉱の鉱床を含み,それは所々で中生代の堆積岩,火山岩,花崗岩などに囲まれた超苦鉄岩を伴う.切った切られたの関係と露頭観察から,これらの炭酸塩岩は貫入岩であり,周辺の中生界よりも若いことが分かった.ウルサン炭酸塩岩は希土類元素や微量成分に乏しく,炭素と酸素の同位体比はδ13CPDB = 2.4-4.0‰,δ18OSMOW = 17.0-19.5‰ である.このような露頭からの証拠と地球化学的特徴は,ウルサン炭酸塩岩が地殻中の炭酸塩メルトから生じたことを示している.それはアルカリ岩質のAタイプ花崗岩の貫入を伴う地殻中の炭酸塩岩のメルト・流体混合物質に起源を持つことを示している.シリカに不飽和で強アルカリ質のマントル起源の典型的なカーボナタイトと比較すると,ウルサン炭酸塩岩は規模が小さく,シリカに飽和し,わずかにアルカリ岩質であることが特徴である.
東海(日本海)の拡大に伴うコールドロンの崩壊またはリフトシステムの形成のような深所に由来するテクトニックな断裂に沿って,このような地殻中の炭酸塩メルトが上昇しやすかったのかもしれない.
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10. Multiple geneation of pseudotachylyte in the brittle to ductile regimes,
Qinling-Dabie Shan ultrahigh-pressure metamorphic complex,central Chine
Aiming Lin, Zhiming Sun and Zhenyu Yang
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カタクレーサイトとマイロナイトに関連した二つのタイプのシュードタキライトが中国秦嶺―大別山衝突造山帯に発達した大河鎮剪断帯に存在する.マイロナイトに関連したシュードタキライト(M-Pt)は,マイロナイトのような塑性変形作用を受けており,カタクれーサイトに関連したシュードタキライト(C-Pt)により貫入されている.M-Ptに含まれている石英と長石のポーフィロクラストは塑性変形を受けているに対して,C-Ptに含まれている石英と長石のポーフィロクラストはこのような塑性変形を受けていない.M-Ptににられる動的再結晶により形成された石英と長石の細粒バンドはマイロナイトとM-Ptの面構造とほぼ平行しており,一部のポーフィロクラストに沿って発達している.M-Ptは,逆断層の衝上運動に関連した秦嶺―大別山超高圧変成帯の急激な上昇過程で,地震断層破壊が深部の塑性変形領域に伝播したことによって形成されたことが,本研究の結果により示された.M-Pt形成時の温度・圧力は,それぞれ450-600°Cと400-800MPaであると推定される.
同一断層帯にM-PtとC-Ptとが共存することは,逆断層の衝上運動に関連した秦嶺―大別山超高圧変成帯の急激な上昇過程において,繰り返しの地震断層すべりが脆性破壊領域だけではなく,塑性変形領域にも起きていることを示している.
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