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<金沢大学チーム 3月26日調査報告>
3月26日に行った能登半島震に関する空からの調査について簡単に報告します.
まず,この地震の被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます.
3月26日午後,共同通信社の依頼により,ヘリで能登半島西方 沖地震被災地の空からの調査を行いました.海岸の崩落は旧富来町の関野鼻付近から始まり,黒島から門前に至る谷沿いで最も家屋の被害が激しく,その北の深見付近まで海岸の崩落が見られましたが,更に北の猿山灯台付近は全く崩落がありませんでした.しかし,輪島市街北西の龍ヶ崎や北東の千枚田までの海岸線には再び崩落が見られました.このことは,門前から輪島に至る直線を軸に強震帯が北東方向に延びていることを示します.山間部には地すべりや崩落はほとんどなく,能登有料道路の8箇所ほどの損壊は多くが盛土部分で発生しています.穴水の被害は輪島より少ないように見え,七尾や氷見では空からわかる 被害はほとんどなく,液状化も埋め立て地や沖合いに延びる突堤に限られているようでした.
金沢大学理学部地球学科 石渡 明
写真をクリックすると拡大します.
1060: 関野鼻レストハウス下の海食崖の崩落
(海が濁っている部分も今回の崩落箇所)
1075: 深見付近の海岸斜面の崩落が道路を塞ぐ
1105: 能登有料道路の盛土部分の損壊
1112: 氷見漁港の突堤の陥没と液状化による砂の噴出跡
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<金沢大学チーム 3月25日調査報告>
平成19年3月25日午後1時より,金沢大学理学部の河野芳輝名誉教授,工学部の北浦 勝教授と3人で,志賀町,旧富来町, 旧門前町,輪島市方面の調査に行って参りました. 旧門前町中心部の総持寺周辺の被害が最も大きく, 寺院や商店で全壊に近いものが数戸見られました.また,門前西方の海岸沿いで材木工場の倉庫兼作業場が全壊していました.輪島市中心部でも,古い木造家屋で倒壊しているものがありましたが,輪島市街全体としては,門前に比べて被害は軽いようでした.道路も橋や盛土の部分で段差や崩落,地割れが多々あり,走行に危険を感じました(特に,帰りは暗くなってしまったので).ヤセの断崖から 関の鼻にかけての海食崖が崩落て海水が濁っており,関の鼻のレストハウス(食堂・土産物屋)の基礎の一部が宙に浮いた状態になっていて危険 なので,従業員に避難を勧めました.
被害状況の写真を2枚添付します.
金沢大学理学部地球学科 石渡 明